まっしろいあな

大晦日は満月だった。

元旦に遅めの初詣に家族で行って、見上げた穏やかな冬の空の、
昨晩の月とおなじところに
ましろい太陽がもう昇っていた。

澄んだ青空の、あなだ。
ただしろいしろいましろい。
光そのものがしろといういろ。

そこから空の青さも、海のコバルトブルーも、村山槐多のガランスも、
葉のみどりも、神社の朱も、皮膚の違いも、虹すらも落ちてくるのだ。
あの高い遠いあなから、きりもなくあまねく、落ちてくるのだ。